ブルーベリーの人工受粉
ブルーベリーの人工受粉
ブルーベリーは特に何もしなくても、ミツバチなどのポリネーター(花粉媒介者)の力でおよそ受粉してくれます。
しかし、家庭菜園においてはその地域や年の状況によってはポリネーターによる受粉は不十分なこともあります。そのため、ブルーベリーの収穫量アップを狙うなら、人工受粉はしておいたほうがいい作業です。
でもそんなに難しい作業ではありません。ここでは、人工受粉作業のポイントをご紹介したいと思います。
目次:
抑えておきたいポイント
ブルーベリーは「他家結実性」
ブルーベリーは単独では受粉しにくく、同系統の他品種のブルーベリーの花粉で受粉しやすくなります。このことを「他家結実性」と言います。
ブルーベリーにはいくつかの品種系統があり、主に「ラピッドアイ系」「サザンハイブッシュ系」「ノーザンハイブッシュ系」といった系統がありますが、それらの系統の別品種を近くに植えておくと、お互いに実付きが良くなります。
(ラピッドアイ系なら、例えば同じラピッドアイ系同士のティフブルーとパウダーブルーを近くに植えて置くとよい)
人工受粉においてはそれを念頭におきながら、片方の品種の花粉を採取しては・もう片方のブルーベリーに受粉させることを交互におこなっていきます。
用意するもの
どちらも100円ショップで販売があります。
容器は黒でなくても大丈夫ですが、黒の方が花粉が見えやすくなります。
また、フタはあった方がいいです。採取した花粉が風で飛ばされにくくなります。
作業に適した日・時間帯
午前中の方が花粉の出る量が多いためです。
また、花が咲く4月は午後になると風が強くなることが多いため、午前中の方が作業がしやすいというのも理由の一つです。
花が新しい方が花粉の出る量が多いため、花が咲いてきたら早めに行いましょう。
右の写真くらいの開花状態が最も花粉の出る量が多いです。人工受粉の仕方
① 花粉を採取する
このとき容器の色が黒だと、容器の内側に付着した花粉が分かりやすいです。
複数の花から同様に花粉を取っていきます。
梵天を回転させながら、およそまんべんなく梵天の先につけていきましょう。
花粉のついた梵天を、花粉を採取したブルーベリーとは別のブルーベリーの花の先にチョンチョンと当てていくことで人工受粉を行います。
③ 梵天につけた花粉をもう片方のブルーベリーの花につける
ブルーベリーの花の先に出ている部分が雌しべですので、ここに梵天の花粉が付いてくれればOKです。
しかし、雌しべの先の花粉は肉眼では見えません。
でも、梵天を軽く当てることでちゃんと花粉がつきますよ!
以上の操作を、お互いの木の花粉を取っては別の木の花につけて…を繰り返していきます。
ある程度作業をすると、梵天の先が花の蜜で次第にベタベタになってきます。
そうすると、いちいち花粉をカップに取らなくても交互に花に梵天を当ていくことでも受粉できますので、ミツバチになった気分ですべての花先をまわっていきましょう♪
人工受粉をしなくても
受粉の主力はやっぱり、蜂ですね。
毎年約3種類くらいの蜂が我が家のブルーベリーにやってきます。
右の写真は…クマバチでしょうか。
蜂を怖がる方は多いと思うのですが、花に寄って蜜を取りに来て・受粉を助けてくれる蜂は概ね温厚ですよ。
クマバチはメスに毒針があるとか言われていますが、追い払うなどの攻撃をしない限りは刺される心配はまずないと思います。
毎年の人工受粉作業中、いつも耳元でブンブン言ってますが、私は気にせず作業しています。
かれこれ10年以上ブルーベリーを育てていますが、蜂に刺されたことは一度もありません。
もちろん防護服とか、ナシですよ。
一応、黒い服はやめておいた方がいいかもしれません。
受粉を助けてくれる蜂たち、見てるともう可愛くて仕方ありません♪(o^―^o)
おわりに
いかがでしたでしょうか?
人工受粉をすることで実付きをよくする効果が期待できますし、これまでの経験上も人工受粉をした年の方が、人工受粉をしなかった年よりも収穫量が多い傾向にあることは実感しています。
しかし、無理して人工受粉しなきゃ…と頑張らなくても、多くはポリネーターの力で受粉はできますので、人工受粉は補助的なものと考えてもいいと思います。
花粉取っては咲いた花に梵天をポンポン押し当てていくだけの作業ですので、難しく考えずに気軽にやってみてください。
*** 最後までご覧いただき ありがとうございました!(#^^#) ***
コメント
コメントを投稿